着がえるって! ~ズボン編~
病気をして、意外と難しい生活動作にズボンの脱ぎ着があげられます。
元気な時は、立って着がえたり、座って着がえたりして自由な姿勢で着がえをすることができます。
しかし、病気で足や身体の筋力が衰えて、バランスをとることができなくなると、着がえは難しい生活動作になります。
そこで、着がえのバリエーションをいくつか紹介します。
座って着がえる:
座って着がえるメリットは、足や身体の筋力が低下していても転倒を予防しながら着がえをすることができることです。
まず、ズボンを履くときは手術を受けた側や麻痺などがある側から最初に行いましょう。
間違えて元気のある足からズボンを履いてしまうと、手術を受け側や、麻痺した足を挙げてズボンを履くことが難しくなります。注意しましょう。
麻痺などを呈して足を挙げることができない時は、膝を組んで足首の高さを挙げてからウエスト部分を通すとスムーズにできます。
ベッドの上で着がえる:
ベッドの上で着がえるメリットは、身体の筋力が極端に低下していたり、立つことができなかったりしても、転倒を予防して着がえることができることです。
ベッドの上で足を伸ばして座ります。
手術を受けた側もしくは麻痺のある側の足を反対の大腿に乗せます。
ウエストから裾までを手繰り寄せて足先をズボンに通します。
その後、足を下ろして元気な足を通します。そして仰向けになり、片方ずつお尻を挙げてズボンを引き上げます。
どちらの着がえ方も、腹筋や背筋などの身体を支える筋力が必要なことです。
リハビリテーションでは、関節可動域訓練の他に筋力向上訓練なども行います。
手足だけではなく、それらを支える腹筋や背筋などの身体の筋力も必要です。
身体の衰えを感じたら、着がえの方法もその時の体調に合わせて行うことをお勧めします。